シカ革のカバン「DEERS」について

シブヤカバンに新たに加わった、シカ革ブランドシリーズ。名前を「DEERS」といいます。
「DEERS」では、シカ革のポテンシャルと製品としてのあるべき姿を追求し、厳選した配色でシカ革と帆布素材を合わせたランナップを提供いたします。 シカ革は、西粟倉周辺で獲れた鹿の皮を猟師さんからもらい、自分で余分な肉、脂を除去し、塩漬けにした皮を1カ月かけて保管します。 そうしますと水分が抜けた皮になります。その皮を加工工場(鞣し工場)で加工してもらってできたオリジナルレザーを使用しています。 繊細な表情に加え、経年変化に適した色彩を施しています。また、柿渋染めをした帆布と合わせたデザインとし、一つのカバンの中にも適材適所の素材配置の設計を追求しています。
※天然の素材のため、製品ごとの色ムラがございます。ご了承くださいませ。

シカ革について

シカ革は、日本でも古くから広く利用され、近年の牛革利用の前から親しまれてきました。 江戸時代までは、革といえばシカ革が一般的でした。 繊細な肌質で軽く、柔らかで伸縮性があります。高い機能を併せていて、「吸湿性」「保湿性」に優れていて、しなやかな丈夫さとがとても重宝されてきました。 ところが、シカは現代では畜産業の発展、採集規模の少なさなどから大量生産には向かないとされ、シカ革の利用は全体のわずか1%となりました。 やがて日本の野山に増えすぎたとして取り沙汰され、現在は、農業、林業の大規模被害から「害獣」として指定され、駆除対象となっています。 駆除されたシカの皮は、そのほとんどが廃棄されているのが現状です。
シブヤカバンでは、このシカ革の利活用を現代に蘇らせ、本来持っているシカ革の魅力を伝えたいと考えています。 大切な命を、ただ人の世の仕組みの基準で廃棄するのではなく、先人から学び、現代の生活に活用し、後世に引き継いでいきたいと考えます。

リペアについて

できるだけ長く、愛着を持っていただくために、牛革の製品については手縫いで制作しています。 時間と手間がかかる手法です。 昔ながらのやり方で、革に穴をあけ、そこに一本の糸の両端に2本の針をつけ表と裏の両方から縫い合わせていきます。 このサドルステッチという縫い方をすることで、ミシンよりも頑丈に縫いとめることができ、万が一糸が途中で切れたり、補修のために糸を解いても、またつくる時と同じように糸を通してあげることで、新たに命を吹き込むことができます。 シカ革の製品は牛革に比べ柔らかく、軽やかな素材です。 そのため牛革と同じように手縫いにすると、糸の引っ張りの強さで革が歪みやすくなります。 そのためミシンで縫製しています。 そのぶん牛革とは違った繊細で柔らかな質感をお楽しみいただけます。さまざまな理由でリペアが必要な状況でしたら一度お問合せください。 革部分の色の塗り直しについては、シミなどの汚れをある程度色を重ねることでシミをぼやかすことができます。

日々のお手入れ

日々の革のお手入れは大変。そのような意識をよく耳にしますが、常に過酷な状況下にある靴などのに比べれば、それほど手間のかかることはありません。 お手入れの考え方としては、人と同じように表面をケアしながらお使いいただくのをお勧めします。 まず、強い洗剤をつけないよう注意して汚れを拭き取り、革専用オイル(市販のもので問題ありません)で潤いを与えます。 そして表面にクリームやワックスを使って、柔らかい布で塗り込むと、以前より美しくて深みをますことでしょう。 シカ革と帆布の合わさった商品は、洗濯が憚られますので、帆布部分も革部分同様ぬるま湯で絞った布で優しく拭き取るようにしてください。

その他リペアや日々のお手入れについて疑問や質問があればお気軽にお問合せください。

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